<血統書に偽りあり>

〜ダメツナの口説き方〜



(それは、とある午後のことでした。)



「おら、飲め」

「えぇーっ、…オレが苦いの嫌いだって知ってるだろ」

「ほぅ。オレが淹れたコーヒーが飲めないってのか」

「はいはい飲みます飲みます飲ませて頂きます!ンな事で銃構えるなって!!」

「大体、マフィアのボスがブラックのひとつも飲めねぇでどーする」

「お前だって最近カプチーノしか飲んでないじゃん」

「何か言ったか」

「イエ何も。…うげ、苦ッ」

「ダメツナが」

「うるさいなぁ。…あ、そういえば」

「あ?」

「エチオピアだっけ?コーヒーの原産地」

「おぉ。珍しく正解だぞ」

「そりゃどーも。…なんかそこだとさ、一緒にコーヒー飲むのって愛情表現らしいよ」

「…ほぅ」



ぴくり。
(一瞬の間に、沢田殿は気付かない。)



「でもこれじゃあ単なる嫌がらせだよなぁ〜」

「…そいつは悪かったなぁ、ボス?」

「え、」

「わざわざ手ずから淹れてやったってのにそれを嫌がらせ」

「う、え、いや!そういうつもりは決して全く皆目さっぱり…!!」

「じゃあ死ぬ気で味わえ」

「やっぱりソレか――――っ!!!」









「…なぁバジル」

「はい」

「あのバカを大空の再来だの神の眼だのと謳い始めたのは一体何処のどいつだ?」

「……さぁ…。拙者には解りかねますが…」

「…ったく、血統(ブラッド・オブ・ボンゴレ)が聞いて呆れるぞ」





(人の口説き文句まで足蹴にしやがって!)









某コーヒーCMから勝手に引用してみたネタでした。
リボ様がそんな安っぽい口説き方する訳ないだろ!と只今反省中です…orz




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