俺はこの間、食堂で春っちに、
「栄純君って好きな人いないの?」
と聞かれた。
その時はまだはっきり好きな人なのかは自分でもわからなかった。
守るつもりなんて微塵もなかったのに
憧れ、と好きは違うと自分でもわかっているから。
いたらいたできっと練習にも身が入らないような気がして、
俺はとりあえず誤魔化していた。
だがいつもの練習でもその人のこと目で追ってる自分がいた。
視線を送っていた。
だがその視線に俺は逆に気ずいていた。
いつも重なるその視線の先には俺の好きな人がいる。
それが、降谷だった。
だけどそれは最初に言葉を交わした日から俺はこいつを見ていたのかも知れない。
いつか俺は降谷を越すと言う目標を持っていた。
同じピッチャーである限り絶対最期は、争わないといけないという事。
だけど、同じポジションでありながら、一緒の練習はあまりない。
それが返っていいのかもしれな。
お互いが闘志をむき出すと抑えきれないから。
だが、この間たまたま、ブルペンが同じとき
降谷が俺に初めて話しかけてきた。
「沢村・・・。」
「な、なんだよ!降谷・・・。」
「ねぇ、あっついんだけどさ、水ってない?」
はぁ?この状況で熱いだと?
こいつ可笑しいんじゃねぇか?
俺は半信半疑でこいつのおでこをちょっと触った。
「・・・。な、何するの?」
「お前汗が異常だから熱があるんじゃねーかと思って・・・。」
俺はあまり汗はかかないほうだからこいつの汗を見ていたら
可笑しいと思うだろ?
「室内練習場で寝てろよ!!ここで投げてるの一休みしてさ。」
と、俺は言ってやった。
ブルペンにいるのはいるんだけど、御幸先輩とクリス先輩は今はいない。
また開会式のとき見たく俺が担がなきゃならないのは
正直嫌だから・・・。本当は嬉しいんだけど・・・。
こいつの人酔いを暑さ対策が問題だった。
「沢村が、連れてって・・・・。そこ・・・。」
へ?ま、また!!
俺って結局降谷の見方?
それは好きだから?
「室内練習場のトレーニングマシンのところで横になってろよ!!」
俺は、保健室よりはいいだろうと提案してみる。
結局俺は降谷を担いでいくはめになった。
室内練習場につくとありがたいことに誰もいなかった。
担いでいた降谷をトレーニングマシンのところまで運ぶ。
「ほれ、着いたぞ。」
「・・・。うん・・・。あり・・がと・・・。」
そういうと、降谷は、トレーニングマシンのところに座ると俺を呼んだ。
「な、なんだよ!寝てろよな!!御幸先輩には内緒にしてやるから!」
「うん。ありがと。ちょっと顔向けて・・・?」
「はぁ?」
俺は降谷の行動にいつもついていけないと思った。
俺を抱きしめていきなりキスをした。
「・・・。一応お礼?」
「っかやろ!なんで・・・?」
「好きだから?」
俺も好きだけど、まだ言えずにいた・・・。
俺は室内練習場を後にした。
「Nostalgia」の柴田コウ様から頂きました。空月のリクは「降沢」でした。
空月の「君はエゴイスト?」の続きを降谷編で書いて下さって…!ありがとうございます!
室内練習場は降沢逢瀬の場所としては基本ですよね!早く栄純が自分の気持ちにちゃんと気付くといいなあとにまにましましたv
柴田様、素敵なお話ありがとうございましたーvvv
これからもどうぞよろしくお願い致します!
08,9,25